2012年2月22日

また買っちゃった・・・σ(^◇^;)

トンネルを抜けたら、そこは雪国でした・・・



川端康成じゃないですけど、今日私が乗った上越新幹線はまさにそんな感じ。



今日は、私にしては珍しく新潟方面に遠出の出張でした。

前橋まではぴかぴか冬晴れに北関東特有の空っ風。

これが沼田〜上毛高原を抜けて上越トンネルを抜けたとたんに・・・越後湯沢のスキー場は真っ白な雪〜!

それも、越後湯沢ではそれでも空は晴れていて、雪景色がきらきらと輝いていたのに・・・

またまたトンネルを抜けて浦佐あたりまで山を降りてくると、向こうの山が見えないくらい吹雪加減の雪・雪・雪・・・!

新潟平野は、もうすっかり雪に埋もれてしまって、なにがなんだかよくわからなくなってます。すべてが雪の下。

「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪降り積む。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪降り積む。」

昔々授業で習ったこんな詩が心に浮かんで、ipodから流れるEnyaの曲とともについキュンっとしてしまいました・・・(*´∀`*)。




さて、今日の私の出張先は新潟県の燕市というところでした。

この燕市というところは新潟県のだいたい中央に位置していて、金属洋食器の生産では世界的なシェアを誇る工業都市です。

市内には金属洋食器関連を中心に金属加工の会社が集積していて、有名なアウトドア・キャンプ用品ブランドの「スノーピーク」や「キャプテンスタッグ」なども、実は燕の企業なんです。

そういえば、私もシエラカップとかコッヘルとか持ってるし〜(^0^;)

ミレーやコールマンといった有名ブランドの金属食器や金属部品のOEM生産をしている企業もあるということです。

近年は円高等の影響で安価なものについては中国がシェアを伸ばしているようなんですが、やはり、登山道具やアウトドア用品といった分野では、品質のよい日本の商品や高い日本の加工技術といったものが強いんですね~。

で、商工会議所を中心に、非常にベーシックなデザインながら軽くて丈夫なステンレスカップを作り、そこに企業のロゴを入れて使ってもらうといったアイデアでも、ちいさな事業者の販路を広げています。



これがそのステンレスカップ。

まずは輸入及びオリジナルの衣料品や雑貨を販売するセレクトショップ「ビームス」とのコラボレーションで、「ビームス」が展開するオリジナルブランドの商品として「にこちゃんマーク」を入れたカップの制作と「ビームスショップ」での販売展開を始めたのですが、これがなかなかの評判だそうです。

シンプルなデザインなので入れる模様やロゴを選ばない上、軽くて丈夫で使い回しがきき、投げてもあまり飛ばない構造になっていて、当たっても痛くないので、スポーツ観戦のドリンク用を中心に注文が来ているのだとか。

今では新潟アルビレックスなんかもロゴを入れて、スタジアムのドリンク用に導入しているんだとか。

フジ・ロック・フェスティバルでも採用されて使われたんだそうです。


袋とセットで売ることで、袋に入れて持ち運びができ、使い回して貰うことで使い捨ての紙コップよりも「ECO」だということで、実際に「ECO」のデザインロゴマークを入れて、佐渡のトキ保護の排出権もつけてカップを入れる袋とセットで売り出しているカップもあります。

これぞ、ホントにECOカップ&ECOバッグ(笑)




また、フェラーリのデザインで有名なプロダクトデザイナーの奥山清行氏と燕の金属加工の企業3社がカトラリーや茶器を共同開発し、今年のフランスの展示会「メゾン・エ・オブジェ」に出展しました。

http://www.tsubame-cci.or.jp/img/ccinews/20120215.pdf

これが、出展したステンレスカップと同じタイプのカップです。
出展したカップとともに山崎金属工業という会社が作っています。

ごらんください。奥山氏のワインの香りを逃がさない工夫と金属の質感を活かした流線型のすばらしいデザインもさることながら・・・この磨き上げの見事さ!

とにかくつるっつるのぴっかぴか!うまく撮らないとグラスに私の顔が写っちゃう。いや、携帯は写ってるけど(笑)

燕は金属洋食器を磨く技術から発達したといわれている金属の研磨加工も卓越したものがあって、第1世代iPodの裏側のつるつるぴかぴかな鏡面加工技術が「どんなものでも磨きます」という共同受注組織「磨き屋シンジケート」によるものだというのは、つとに有名ですよね。

う~ん、素敵だな~、欲しいな~・・・といったら、お値段は1つ2万円だそうで。
結構注文は入ってきてるということなのですが、私のポケットマネーだと、ちと考えてしまふ・・・




で、仕事が終わった後で、燕・三条地域の地場産品の展示即売場があるということで、新幹線の燕三条駅近くの燕三条地場産センターと燕三条駅構内にある観光物産センター「燕三条WING」に連れて行って貰いました。

この写真は「WING」で展示・販売されている、玉川堂という鎚起銅器で有名な会社(なんと無形文化財!)の茶器やカップです。
 
鎚起銅器というのは文字通り「鎚」で打って「起」こす銅器という意味で、一枚の銅板を焼きなましを繰り返しながら大小の様々な鎚(つち)で打ち起こし、さまざまな器の形を作っていくものです。
叩いて作る事で地金が締まり、強度が増しているので、とても丈夫です。
また、鎚の打ち起こしでできる表面のでこぼこが何とも味わいですし、反対にそのでこぼこを利用して模様を出しているものもあります。



よくよく見ると微妙に色が変わっているのがわかりますか?

この色の濃い(黒っぽい)部分は酸の中に入れて熱することで酸化させてつけるのだそうですが、このときのつけ方で微妙に色合いが変わるのだそうです。

白い部分は、酸の中に入れるときに酸化しないようにマスキングしてつくるのだそうです。

本当は、これらの茶器はアクリルケースをかけて展示されているのですが、たまたま私たちが行ったときに玉川堂7代目社長(まだ40代くらいの若いかた!)がいらしていたので、特別にお願いしてはずしてみせていただいたものです。らっきー!

玉川堂さんも、この高い技術力をもって、奥山氏とのコラボ製品の茶器を開発してメゾン・エ・オブジェに出展しています。

(玉川堂HP)
http://www.gyokusendo.com/?skip=1


地場産センターにも結構広い展示即売場があって、燕三条地域の金属加工製品や金属食器が置かれています。

「WING」には結構いいもの(お値段も高めのもの)が置いてあるのですが、地場産センターには私でも手の届きそうな磨き屋シンジケートのビアグラス(泡がきめ細かくなるので有名)とか磨き屋一番館の金メッキのぐいのみ、ビアマグ、鎚起銅器のフライパンや鍋なんかも置いています。



そんな中にあったのが、島倉堂という(玉川堂のお弟子さんだということですが・・・)お店の、この写真の酒杯。

これも鎚起銅器です。

この模様は鎚でこんこんとでこぼこをつけながら成形して、一度酸の中に入れて真っ黒にしたあと、でこぼこを薄く削ってもとの銅の色を出して浮き出させるのだそうです。

黒い部分も、真っ黒ではなくて青みがかった微妙な色合い。
模様もしっかり出ていて、鎚起銅器らしさがよく出ています。

お値段的にも、安くはないけど何とか手は届く範囲。

うぅ、欲しいな・・・どうしよう・・・?


手に取って眺めてしばらく悩んでしまいました・・・が、「この酒杯で飲むと白鶴が八海山になる」という売り文句にもつられてしまって・・・

えーい、清水の舞台から、どーん!飛び降りてしまって・・・(笑)

あーぁ、また買っちゃった・・・σ(^◇^;)



今はまだ、私の部屋のパソコンの前に大事に大事に置いてあります。
この休みには念入りにワックスを落として、日本酒デビューです。

ホントに白鶴が八海山になるかしら? 楽しみです♪


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