2012年2月29日

病院通いの合間に・・・

さて、じいちゃんの入院した国際医療センターまで、近いとはいっても家から車で30分程度かかります。

ほぼ毎日通う道ですから、ジモティが知ってる裏道を行くのですが、ちょうどその道は「高麗郷」を突き抜けていく道にあたるんです。

「高麗郷」・・・というのは、文字通り、高麗の郷。

続日本紀によれば奈良時代の霊亀2年716年、朝廷が駿河など7カ国に居住していた旧高句麗の遺民1799人を武蔵国に移したことにより高麗郡として設置されたのが最初だということです。

この高麗郡創設の際に指導的役割を果たしたのが「高麗王若光」。

国際医療センターまでの道は、ちょうどこの「高麗王若光」ものといわれるお墓がある「聖天院」や、若光の子孫が宮司を務める(現在なんと60代目!)「高麗神社」の脇を通っています。


「聖天院」は、このブログの9月25日「高麗の郷」で紹介してますので、ぜひご覧ください(笑)。

今回は、病院通いの合間にちょこっと時間ができたので、「高麗神社」に寄ってみました。




これが高麗神社の境内です。

ここにお参りした政治家から何人もの総理大臣が出ているということで、「出世明神」といわれているせいか、この受験シーズンは「合格絵馬」でいっぱいです。

この日、天気はあまり良くなくて風がとても冷たくて寒かったのですが、参拝客が途切れることなくひっきりなしに来ていました。
  


一番右側の写真は高麗神社に隣接している、国指定重要文化財の「高麗家住宅」です。
代々の高麗家の宮司が住んでいた住宅だということで、17世紀、慶長年間の建造だと言うことです。

この「高麗家住宅」の庭には何本もの梅の木や、非常に見事なしだれ柳が建っているのですが、今年は寒いせいかまだつぼみも固くて、花が咲くまでまだまだかかりそうな感じでした。

残念!



また、この国際医療センターまで行く高麗神社沿いの道に、通るたびに気になる看板があります。


「眺望抜群 丘の上のレストラン」。


TVドラマのロケにも使われたことがあるらしく、その写真と、いかにも手作りな「ケーキセット500円」の看板が何となくココロをくすぐります。

これまで行ったことがなかったんですが、今回ちょこっと半端に時間が空いたので、ものは試しに行ってみることにしました。

いつもの道の、その看板のある所から山に向かって登っていきます。

まだかまだか・・・と、どん詰まりまで登っていくと・・・
ありました。 これまたいかにも手作り風な木の看板で、「レストラン シエノワ」。

近づいてみると、建物そのものも何か手作り風。

どうも、ここのシェフがこの建物自体も手作りしたらしいんです。

中に入ると、1Fの入ってすぐのスペースには大きな暖炉に大きなマッサージチェア、そして大きなビデオスクリーン。山の上にある山小屋風な建物なのに、なぜか南の海の画像が流れていて、なんか妙なミスマッチ。

客席は、その1Fのスペースから狭い穴蔵みたいに感じられる階段を登った2Fにあります。

全体的に造りがこぢんまりしていて、私はどちらかというと大柄な方なので、なんか余計に巨人になっちゃったようなヘンな感覚に襲われます。


2Fは窓の配置と光の入り具合によるのか、何となく暗い「隠れ家」のような雰囲気です。

窓の外には、鄙びた冬の田園風景。

まぁ、落ち着くといえば落ち着く・・・かも。




さっそく、看板にあった「ケーキセット500円」を頼んでみました。

すると、ビニール袋に入ったパウンドケーキがお皿に乗ってやってきた・・・!

な、なんだ~?

すると運んできたシェフが「パウンドケーキは手作りなんだけど、ぼろぼろするので、フォークはつけません」。

つまり、こぼさないようにビニールの中で手で割って食べろ、というわけ。

前代未聞・・・!


まぁ、後は窓の外の田園風景(?)をぼぉーっと眺めて静かな時を過ごしながら、「ケーキセット」を楽しんだのでした・・・

でも、パウンドケーキはいかにも手作り!って感じでそこそこの美味しさでしたが、コーヒーは薄かったです・・・セットの評価としては、ちょっと微妙。

うん、いろいろ個性的なお店があるもんだ。

しばらく病院通いもあると思うので、今度は合間を見つけてどんなお店に行ってみようかな・・・?



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2012年2月26日

国際医療センター


先だって、天皇陛下が狭心症ということで心臓のバイパス手術を受けられましたが・・・

ちょうど同じ頃、うちのじいちゃんも検査の結果、狭心症との診断を受けました。

で、やはりバイパス手術を勧められたのですが、天皇陛下と1歳しか違わないにもかかわらず、「この年になってこれ以上身体を切り刻まれるのはイヤだ!」と言い張り(まぁ、癌で一度大手術をしてることもあり・・・)、ステントを入れて血流を確保して様子をみることになりました。

ステントというのは金属でできた網目の筒状のもので、カテーテルを使って冠動脈に入れて、中から血管を広げるのです。


じいちゃんはこの手術をするので、地元に近い日高市にある埼玉医大国際医療センターにしばらく入院することになったわけですが、この埼玉医大国際医療センターというのは、包括的がんセンター、心臓病センタ-、脳卒中センター、小児救急センターからなる、高度専門特殊医療に特化した病院なんです。

なので一般病院から紹介されてきたり、救急搬送されてきたりといった患者さんばかりで、しかもいずれも高度な医療を必要とする、つまり病状が重かったり深刻だったりといった人たちばかりです。


入院が長引く人たちも結構いるからなんでしょうか、病人やその家族が必要以上に病気を意識しないよう、病院らしくなくゆったりとくつろげるような雰囲気につくってある病院です。


たとえば、この病院のロビーは2階まで吹き抜けで、自然光をいっぱいに取り込んだ明るくて大きな空間をとっています。


また、このロビーを見下ろす形でスタバがあります。

入院患者や家族がここで面会したり、お見舞いに来た人がここで一息入れたり、と憩いの場になっています。外来患者も、受付を済ませると無線機を渡されるので、診察の呼び出しがあるまでここや館内のコンビニ、売店等へ自由に行くことができます。



もともと患者数もそう多くはないし、総予約制ということもあるので、患者でごった返すという雰囲気はありませんし、入るとすぐにコンシェルジュがいて、親切にいろいろ案内をしてくれるので、診察に関して余計な心配や手間がかかりません。

高度医療なので、治療内容がわからなかったり不安だったりもするのですが、この病院はインフォームドコンセントや家族からの相談に対応する体制がしっかりしていて(むしろ勧めてくれたりする)、うちもじいちゃんばあちゃんが何回か入院していますが、その都度、退院や転院後のことも含めて相談にのってもらったりしています。

何より、この病院は高度治療しかしないので、ある程度治療が落ち着いたら転院をしなければならなりません。
転院先の病院への容態や治療方針の引き継ぎ、転院後の連携といったことが患者にとっても、ものすごく重要なのです。

その点、この病院はカルテが全部電子化されていて、この患者の治療データはどんな科にまたがっていてもすべて内容が登録されて過去の病歴、治療歴、投薬歴まで全部すぐに解るようになっています。



この病院にかかる前のデータまで、それまでかかっていたのが連携しているお医者さんならすべて引き継ぎ・登録されてますし、連携してないお医者さんでも紹介状からわかる範囲は登録済み。


しかも日本語登録なので、画面をのぞけば私でも何が書いてあるか一目でわかります(笑)。


これは、すごいです。

うちのばあちゃんが脳梗塞でこの病院の救急外来に行ったときも、それ以前に撮った同じ部位のCTスキャン画像がパッと出てきて、そのおかげで普通なら見落としがちな梗塞の場所だったのですが、即座にわかって早期に治療できて後遺症がなくて済みました。



さて、ロビーの真っ正面には壁面一杯にどーん!とナイチンゲール(?)とヒポクラテス(?)の絵がかかっていて、その前に階段の踊り場を広くとっているのですが、グランドピアノが置いてあったりして舞台にも使えるような感じになっています。


いつもはピアノから自動演奏が流れているんですが、ときどきその同じ場所でコンサート等のイベントが行われたりしているようです。


さて、この土曜日の入院当日にじいちゃんを病院に連れて行ったら、ちょうど「ハワイアン」のコンサートをやっていました。

いつもはがらんとして広いロビーに一面に折りたたみ椅子が並べられて、観客が集まっている様子がまるでどこかのイベントスペースとかコンサートホールっぽい感じです。

ただ、その観客は各病棟から出てきた患者さんとご家族、付き添いの看護師さんといった顔ぶれで、よくよく見ると部屋着やパジャマ姿だったり、点滴台をもっていたり車いすだったり・・・

舞台で「ハワイアン」を演奏したりフラダンスを踊っているのは、たぶん地元のサークルとかハワイアン教室の人たちなのでしょう、いずれも70歳代くらいの「おばあちゃんs」。

話題のスパリゾートハワイアンズのフラガールたちみたいにおへそを出すわけにはいかないし、なにより激しく腰を振ったりしてなんか踊れないし(^^;)

病院にふさわしく、ゆったりまったり(?)、プロのステージとはあまりにかけ離れた内容で、外から来たばかりの私たちにははっきりいって、お世辞にも面白いとか楽しいとは、思えませんでした・・・

でも病棟に行ってみると患者さんたちが「行ってみようかなぁ」「(病状が)病棟の外に出てもいいのかなぁ」「許可が出るかなぁ」と、そわそわしているのです。


病棟自体も自然光一杯で明るくて、普通の病院より居心地の良さそうな空間に作られています。
でも、結局は高度医療を必要とする病気やけが、痛みや苦しみとひたすら戦う無味乾燥な日々。

こんなささやかな催しでも、気持ちが晴れたり楽しみになったりするんだなぁ・・・

一見意味ないかもとか、かえって病院や患者さんにとってはメイワクなんじゃないか、と思っていた「病院慰問ボランティア」も、案外意味があるんじゃないか、と健康体な私は、改めて目からウロコがぽろっと落ちた気がしたのでした・・・。


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2012年2月22日

また買っちゃった・・・σ(^◇^;)

トンネルを抜けたら、そこは雪国でした・・・



川端康成じゃないですけど、今日私が乗った上越新幹線はまさにそんな感じ。



今日は、私にしては珍しく新潟方面に遠出の出張でした。

前橋まではぴかぴか冬晴れに北関東特有の空っ風。

これが沼田〜上毛高原を抜けて上越トンネルを抜けたとたんに・・・越後湯沢のスキー場は真っ白な雪〜!

それも、越後湯沢ではそれでも空は晴れていて、雪景色がきらきらと輝いていたのに・・・

またまたトンネルを抜けて浦佐あたりまで山を降りてくると、向こうの山が見えないくらい吹雪加減の雪・雪・雪・・・!

新潟平野は、もうすっかり雪に埋もれてしまって、なにがなんだかよくわからなくなってます。すべてが雪の下。

「太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪降り積む。
次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪降り積む。」

昔々授業で習ったこんな詩が心に浮かんで、ipodから流れるEnyaの曲とともについキュンっとしてしまいました・・・(*´∀`*)。




さて、今日の私の出張先は新潟県の燕市というところでした。

この燕市というところは新潟県のだいたい中央に位置していて、金属洋食器の生産では世界的なシェアを誇る工業都市です。

市内には金属洋食器関連を中心に金属加工の会社が集積していて、有名なアウトドア・キャンプ用品ブランドの「スノーピーク」や「キャプテンスタッグ」なども、実は燕の企業なんです。

そういえば、私もシエラカップとかコッヘルとか持ってるし〜(^0^;)

ミレーやコールマンといった有名ブランドの金属食器や金属部品のOEM生産をしている企業もあるということです。

近年は円高等の影響で安価なものについては中国がシェアを伸ばしているようなんですが、やはり、登山道具やアウトドア用品といった分野では、品質のよい日本の商品や高い日本の加工技術といったものが強いんですね~。

で、商工会議所を中心に、非常にベーシックなデザインながら軽くて丈夫なステンレスカップを作り、そこに企業のロゴを入れて使ってもらうといったアイデアでも、ちいさな事業者の販路を広げています。



これがそのステンレスカップ。

まずは輸入及びオリジナルの衣料品や雑貨を販売するセレクトショップ「ビームス」とのコラボレーションで、「ビームス」が展開するオリジナルブランドの商品として「にこちゃんマーク」を入れたカップの制作と「ビームスショップ」での販売展開を始めたのですが、これがなかなかの評判だそうです。

シンプルなデザインなので入れる模様やロゴを選ばない上、軽くて丈夫で使い回しがきき、投げてもあまり飛ばない構造になっていて、当たっても痛くないので、スポーツ観戦のドリンク用を中心に注文が来ているのだとか。

今では新潟アルビレックスなんかもロゴを入れて、スタジアムのドリンク用に導入しているんだとか。

フジ・ロック・フェスティバルでも採用されて使われたんだそうです。


袋とセットで売ることで、袋に入れて持ち運びができ、使い回して貰うことで使い捨ての紙コップよりも「ECO」だということで、実際に「ECO」のデザインロゴマークを入れて、佐渡のトキ保護の排出権もつけてカップを入れる袋とセットで売り出しているカップもあります。

これぞ、ホントにECOカップ&ECOバッグ(笑)




また、フェラーリのデザインで有名なプロダクトデザイナーの奥山清行氏と燕の金属加工の企業3社がカトラリーや茶器を共同開発し、今年のフランスの展示会「メゾン・エ・オブジェ」に出展しました。

http://www.tsubame-cci.or.jp/img/ccinews/20120215.pdf

これが、出展したステンレスカップと同じタイプのカップです。
出展したカップとともに山崎金属工業という会社が作っています。

ごらんください。奥山氏のワインの香りを逃がさない工夫と金属の質感を活かした流線型のすばらしいデザインもさることながら・・・この磨き上げの見事さ!

とにかくつるっつるのぴっかぴか!うまく撮らないとグラスに私の顔が写っちゃう。いや、携帯は写ってるけど(笑)

燕は金属洋食器を磨く技術から発達したといわれている金属の研磨加工も卓越したものがあって、第1世代iPodの裏側のつるつるぴかぴかな鏡面加工技術が「どんなものでも磨きます」という共同受注組織「磨き屋シンジケート」によるものだというのは、つとに有名ですよね。

う~ん、素敵だな~、欲しいな~・・・といったら、お値段は1つ2万円だそうで。
結構注文は入ってきてるということなのですが、私のポケットマネーだと、ちと考えてしまふ・・・




で、仕事が終わった後で、燕・三条地域の地場産品の展示即売場があるということで、新幹線の燕三条駅近くの燕三条地場産センターと燕三条駅構内にある観光物産センター「燕三条WING」に連れて行って貰いました。

この写真は「WING」で展示・販売されている、玉川堂という鎚起銅器で有名な会社(なんと無形文化財!)の茶器やカップです。
 
鎚起銅器というのは文字通り「鎚」で打って「起」こす銅器という意味で、一枚の銅板を焼きなましを繰り返しながら大小の様々な鎚(つち)で打ち起こし、さまざまな器の形を作っていくものです。
叩いて作る事で地金が締まり、強度が増しているので、とても丈夫です。
また、鎚の打ち起こしでできる表面のでこぼこが何とも味わいですし、反対にそのでこぼこを利用して模様を出しているものもあります。



よくよく見ると微妙に色が変わっているのがわかりますか?

この色の濃い(黒っぽい)部分は酸の中に入れて熱することで酸化させてつけるのだそうですが、このときのつけ方で微妙に色合いが変わるのだそうです。

白い部分は、酸の中に入れるときに酸化しないようにマスキングしてつくるのだそうです。

本当は、これらの茶器はアクリルケースをかけて展示されているのですが、たまたま私たちが行ったときに玉川堂7代目社長(まだ40代くらいの若いかた!)がいらしていたので、特別にお願いしてはずしてみせていただいたものです。らっきー!

玉川堂さんも、この高い技術力をもって、奥山氏とのコラボ製品の茶器を開発してメゾン・エ・オブジェに出展しています。

(玉川堂HP)
http://www.gyokusendo.com/?skip=1


地場産センターにも結構広い展示即売場があって、燕三条地域の金属加工製品や金属食器が置かれています。

「WING」には結構いいもの(お値段も高めのもの)が置いてあるのですが、地場産センターには私でも手の届きそうな磨き屋シンジケートのビアグラス(泡がきめ細かくなるので有名)とか磨き屋一番館の金メッキのぐいのみ、ビアマグ、鎚起銅器のフライパンや鍋なんかも置いています。



そんな中にあったのが、島倉堂という(玉川堂のお弟子さんだということですが・・・)お店の、この写真の酒杯。

これも鎚起銅器です。

この模様は鎚でこんこんとでこぼこをつけながら成形して、一度酸の中に入れて真っ黒にしたあと、でこぼこを薄く削ってもとの銅の色を出して浮き出させるのだそうです。

黒い部分も、真っ黒ではなくて青みがかった微妙な色合い。
模様もしっかり出ていて、鎚起銅器らしさがよく出ています。

お値段的にも、安くはないけど何とか手は届く範囲。

うぅ、欲しいな・・・どうしよう・・・?


手に取って眺めてしばらく悩んでしまいました・・・が、「この酒杯で飲むと白鶴が八海山になる」という売り文句にもつられてしまって・・・

えーい、清水の舞台から、どーん!飛び降りてしまって・・・(笑)

あーぁ、また買っちゃった・・・σ(^◇^;)



今はまだ、私の部屋のパソコンの前に大事に大事に置いてあります。
この休みには念入りにワックスを落として、日本酒デビューです。

ホントに白鶴が八海山になるかしら? 楽しみです♪


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2012年2月15日

なんたって、刈寄山!

刈寄山 : 東京都あきる野市、奥多摩山域にある標高687mの山。戸倉三山の一つ・・・(ウィキペディアより)




この週末、とてもお天気がいいのでどこかお出かけでもしたいなぁ~☆ なんぞと思っていたら、いつもハイキングに誘ってくれる地元のお友達から「軽くハイキングでもいかない?」と、ジャストタイミングなお誘い。

で、行き先が「刈寄山」。


 
 刈寄山~? 聞いたことのない山です。

うちのじいちゃんの一族のルーツは五日市~日の出~青梅あたりなので、奥多摩でも五日市を含むあきる野市あたりの地理にはそんな疎くないはずんだけど・・・

で、さっそくwebで調べてみるも、あまりヒットせず。

お友達も登ったことはないんだけど、登り口にある「今熊神社」には行ったことがあって、ミツバツツジが周囲にたくさん植えられていて季節になると山がピンクに彩られて、それは見事なんだそうな。


でも、今は冬。

ミツバツツジは咲いてないけれど、まずは今熊神社に行ってみると、周囲は鄙びた山の集落・・・の中に思ったよりも立派な神社。

さっそくお参りして、今日のハイキングの無事を祈ってから山に向かって登っていきました。



数少ないwebの情報や地図を見ると、今熊神社から目的地のまでは片道2時間程度。

今熊神社からしばらくは急な登坂だけど、途中の見晴らしポイントからは、最後刈寄山山頂直下の急な登り坂までずっと尾根道をだらだら登っていくようなルートらしい。

あちこちきょろきょろして写真を撮りながら、ゆっくりさくさく足をならしつつ、坂を登って最初の見晴らしポイントへ。

ここが最後のおトイレでもあるので、ゆっくり景色を眺めて一息いれながら掲示板の地図をみると、やっぱりここから行程1時間半程度。だらだら尾根道で最後に急登坂。


これは快適かも・・・と、さくさく元気よくさくさく歩き始めました。








で、私が5人パーティーの最後尾から写真を撮りつつのんびり歩いていたら、そのうち先頭を行く人から「急坂がきたよ~ 直登するからね!」

案外早かったなぁ~ まだ1時間も経ってないよ・・・?




確かに急坂~! 横には「巻き道」なる立て札もあって(一番左の写真)、斜面を巻きながら緩やかに上る道もある様子・・・

でも、こちらはこの時点では元気だったので、時間短縮も考えて直登にチャレンジ。

だんだん足元には雪の名残も現れてきて、いよいよ低いながらも「山」だねぇ・・・という風情。
クライマックスでありますな。



もくもく・・・  もくもく・・・




写真の通りの急坂を登って登って・・・ やがて目の前の木立が開けて空が見え、平らに開けた場所に出たら・・・


そこには防火用水が2~3個置いてあるだけで、道はまたその先の、今度は下り坂(!)に続く~・・・
また、登ったのと同じくらい下るじゃないかぁ~! orz ・・・
 
下りきって少し行くと、また同じような巻き道と直登の急坂。
よし、今度こそ・・・

直登にトライすると、登り切ったらまた同じだけ下り坂・・・





なにこれ~! (* ̄m ̄)


こんな登り下りを5回も繰り返し、もういい加減イヤになってきた頃・・・

急坂を登り切り、足下に結構雪が残っている平らなスペースに


「あずま屋だぁ~!」



やっと! 何回も頂上だと思っては裏切られたその先に(笑)本当の刈寄山の頂上にたどり着きました~♪
ここまで、先のおトイレ休憩からちょうど1時間半。
そういうことだったのね・・・看板の時間、合ってるわ。

でも、看板だと急坂はだらだら尾根道の後の1ヶ所だけだったんだけど?

しかも。

そこにたどり着くまで自分たち以外に誰にも出会わなかったのに、頂上には中高年の団体さんが2組も。


・・・なぜなんでしょう?



さて、この先着組のおばさまたちに、あずま屋の陰の、風をよけられる「特等席」を教えてもらって、そこで待望のお昼ごはんにしました。

目の前に開ける展望を楽しみながら、ぽかぽかの日だまりに陣取って、持ってきたワンバーナーでお湯を沸かし、カップめんとコーヒー、それにおにぎり。

やっぱ、苦労して登った山の上で心おきない友達とのごはんって、美味しい!
そして、重たくても必死で背負ってきた(笑)ワンバーナーで入れたてのコーヒーは、また格別~♪

で、食事とコーヒーの後は、ばしばし富士山や風景の写真を撮りまくったりして1時間ほど山頂をゆっくり堪能してから、もと着た道を下山です。



また、あの急坂を何カ所も登ったり下ったりするのイヤだなぁ・・・と思いつつまずは頂上からのすぐの道を下り、次の山まで来たところで。

下ってきた直登コースの道の脇に、「巻き道」の続きとおぼしき道が・・・

そう。いくつものピークを越えるとき、ずっとその道が頂上に続くもので男坂と女坂の違いだろうと思って直登を繰り返したんだけど、実は本当の意味での「巻き道」、山を迂回して避けるコースだったということを、そこで初めてみんなで悟ったのでした・・・

つまり、コース全般にわたって「巻き道」を選んで通っていれば、看板の案内のとおりずっと登り下りはなくて、急坂は最後の頂上への登り道だけだったというわけ。

そして、頂上で出会ったおばさま達は、私たちがいくつもピークを越えるのに四苦八苦している間に、さっさと巻き道を通って追い越していっていたんですね~☆

なぁんだ! (orz

というわけで、帰り道は行きよりもかなり早く、かなーり楽に、降りてこられたのでした。。。



本当に事前リサーチは大事。
でも、まぁ、なんたって、事前にリサーチしようにもなかなか資料のない刈寄山ですから・・・(笑)


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2012年2月11日

人力車に乗って

さて、たった20分間の隅田川スカイツリークルージングでぐだぐだになってしまった私。

それでも懲りずに、今度は粋でいなせでイケメンなオニイサンに釣られて、ほいほいと人力車の上の人となってしまいました・・・(笑)


1区間で1人2000円、1時間で1人9000円と、ちょっと(かなり?)お高め.


でも、1台に2人乗ればもうちょっと安くなるし、専属のガイド付きで浅草をゆっくりぐるりと回れて、要所要所で止まったり降りたりもできるし説明もしてもらえるというので、私は1人で乗ったけど「イケメン独り占め〜♪」という特権付きでいざ出発☆



生まれて初めての人力車。

もっとホイホイ走って揺れるのかと思ったら、そこは観光用。ゆるりゆるりと歩いて回るので、ぜんぜん揺れない。

オニイサンも、もともとサッカー選手なので体力走力に自信アリで、しかも走らない(!)から息を乱すこともなく、歩いて移動している間もずっとガイドつき。

まずは遊覧船乗り場の前を出発。あづまばし越しのスカイツリーを見ながら交差点を渡り、雷門の前を通って、いろんな通りや路地の説明を受けながら浅草六区方面へ。

浅草と言えば雷おこしとか有名なんでしょうけど、実はお芋のお菓子も美味しいということです。舟和とか、いくつか老舗が並んでいます。

天ぷらというか精進揚げのお店も多くて、天ぷらを揚げる胡麻油の香ばしい匂いがあちこちから漂ってきます。

ぐうぅ・・・(お腹の鳴る音)




「江戸」情緒を売りにする街でもあるので、浅草寺から六区へ向かう道沿いの店は「江戸」っぽい設えです。

ラーメン屋さんまで「和」の雰囲気。ついでにカフェテラスよろしく路上にテーブル出してるし。でもお天気がよかったので、気持ちよさそう。

この日も観光客が結構出ていて、そんな店々を冷やかしながら歩しています。

そんな光景をゆっくり移動しつつも高いところから眺めているというのも、これまた優越感というか、オツなもので・・・o(^-^)



浅草 六区通り。

よく「浅草六区」と耳にしますが、実際には現在そういう地名はないそうです。

明治期に浅草寺境内を「浅草公園」に指定して、周辺の田圃を1区から7区まで区割り整備したそうなのですが、そのうちの6区に当たる場所で昭和期まで日本有数の歓楽街であった場所を通称「浅草六区」というのだそうな・・・

萩本欽一さんやビートたけしさんがこの浅草六区で修行したというのは有名な話ですよね。

この六区通りの両側の街灯には、この浅草六区で活躍した往年の名スターや喜劇人の顔写真と名前がずらっと並んでいます。

そして、そのうちの目立つ位置にある1本には顔写真はなく、「予約中」の文字が・・・

実は、ここにはいずれビートたけしさんが入る予定なんだそうです。

でも、この位置がちょうどビートたけしさんのお師匠さんの顔写真の前に当たることから、「まだまだお師匠さんの前に立つことはできない。いずれ自分も亡くなる頃にはお師匠さんを越えることができるだろうから、それまでは・・・」ということで、ずっと「予約中」になっているんだそうな。



そして、この六区通りをまっすぐ行くと、浅草演芸ホール。
365日朝から晩まで寄席をやっているそうです。

ここは渥美清さん、萩本欽一さんやビートたけしさんたちが修行したという「フランス座」の跡地にあるということで、1階が全席自由席の寄席、上の階は「フランス座東洋館」というお笑いのホールになっています。

ここで最後に写真撮影をしてから人力車を降りて散策する人も多いようですが、私(と車夫のオニイチャン)はここから浅草寺の裏手方向、日本でも有数の花柳界「浅草観音裏」へ。


100人からの芸者さんのいる街、ということで、もしかしたら会えるんじゃないかな~、なんぞと、わくわく・・・(*_*)





ところが、行ってみると。

置屋さんのあるあたりは、ほんとにフツーの下町の昼下がり。

いわば芸者さんのプロモーション事務所(?)ということで、その名も高き「浅草見番」は、確かに外から窓越しに芸者さんの名札(スケジュールボード?)が見えるし、壁を白壁塗りっぽくしたり窓に木組みの格子を入れてたりして「和」の雰囲気だけど、でもフツーにビルに入った事務所。

なぁんだ、京都の祇園・建仁寺あたりみたいな格子窓に犬矢来ってわけにはいかないんですね・・・

なにより、この真っ昼間の時間帯は芸者さんはみんな待機のお時間で、置屋の中にいたり(まだ来てなかったり)、見番の中で踊りのお稽古中だったりして、芸者姿で歩いているなんてことはないそうで・・・


・・・なぁんだ・・・



料亭街は、料亭がビルの中に入っていたり、一見「料亭」とはわからないような建物になってます。
(でも警備とか造りとかはすごく厳重そう)

車夫のオニイチャンが言うには、中には日本庭園がひろがっていたり(ビルの屋上とか上にあったりもする)、夜は入り口にぴったり黒塗りの車をつけてわからないように出入りをしていたり、「裏の世界」っぽいところもあるらしいんだけど(笑)


この後、ぐるぐると観音裏の町並みを巡って、「池波正太郎生誕の地」待乳山聖天へ。

人力車を降りてゆっくりお参りしてから、もとの船着き場まで戻ってきて、1時間の人力車での浅草一周巡りは終わりました。

あ~お疲れさま! だいたい浅草のあたりの概要はわかったので、今度はのんびり歩いてまわりたいなぁ・・・

・・・って、ホントは仕事で浅草に出てきたハズだったのに、それはいったいどこに行っちゃったんだろ~(笑)



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