以前は外回り部隊だったので、エリアを数人で分担してはいたものの、毎日のようにあちこち駆けずり回っていたのですが、その担当を外れて後方支援部隊に回った今でも、たま~にヘルプで外に出ることがあります。
今は机にしがみついてるか内部調整の仕事ばかりなので、仕事に入ってしまうと建物からめったに外に出ることがありません。
だから、たとえそれが近場でも、用務自体が気が重いものであっても、外に出るということ自体は、結構気分転換になって嬉しいものがあります。うきうき☆
で、そんなときは少し早めに出て、あちこちきょろきょろしては携帯で写真を撮りまくっています。
1人の時は気兼ねなく。近頃は他の人と一緒の時でもあちこち撮りまくっているもので、あきれられて(あきらめられて)います(笑)
今日は、玉川学園というところの漆工房に行ってきました。
もともとは、山中漆器とか、輪島塗とか、全国のいろいろな産地の漆の塗り物を修理する技術を持った職人さんの工房です。
そこへお邪魔するには、小田急線の玉川学園前という駅から「玉ちゃんバス」というちっちゃくてかわいいコミュニティバスに乗っていくのです。
確かに、この玉川学園周辺というのは東急が古くに開発した町なのですが、駅前から住宅地に向けて一気にすごい坂道!
工房まで歩いて行けないこともない距離なのですが、坂道を見たとたんに思い切り萎えます・・・
住民はおそらく高齢化しているだろう住宅地、坂道を上り下りするのはすごく大変だと思います。
そして、住宅地は広く、中は一般の路線バスなど走れないような狭い道。
だから、そんな中をくるくる走るこの「玉ちゃんバス」は住宅地の人たちの重要な「足」なのでしょう。
乗っていると、結構利用する人が多いようです。
ただ、1時間に2本なので、もうちょっと本数が出ているともっといいんですけど(笑)
ゴルフクラブのメーカーとタイアップして漆蒔絵を施したドライバーを作ったら、結構ヒットしたんだそうな・・・怖くて使えないと思うんだけど。
新潟の燕というところにチタンの真空二重構造のグラスを作っている「セブン・セブン」という会社があって、そこの製品は先だってのAPEC首脳会議の時の引き出物に選ばれたりしてるんですが、そことタイアップして、断熱効果のあるチタンのグラスに漆の塗りや蒔絵を施した製品を作ったり。
ガラスに漆を塗ると、木や金属と違って光を透過する上、漆自体が天然素材なので自分の成長にに合わせた光の吸収を行うので、たとえばガラス板の上に漆で模様を書いて後ろから光を当てると、当てた光の色によって模様の浮かび上がり方が変わったりします。
この性質を活かして、建築材の開発なんかもやっています。
そこがつるつるに磨き上げたチタンの板に漆を乗せて壁材にしているのがこれです。
実はチタンを鏡面加工すると、そこに映った像は普通の鏡よりもずっと奥行きがあるので(光の屈折の加減らしいんですが・・・)、映った像なのに虚像に見えない。
実際に今日、この絵を私は部屋と部屋の間の仕切り窓だと勘違いをして、この絵の向こうの部屋で人の声がするのに、見えないな見えないな、と必死にのぞき込んでしまって大笑いされてしまいました(^^;)
漆塗りってどうも漆器、伝統的で高価なお椀とかお箸とか・・・のイメージが強くて、なかなか手が出ない感がありましたが、これからいろんな技術とのコラボレーションで用途が広がったり新たな価値観が生まれたりしそうな予感のする、楽しみな事業展開でした。
先日、とある勉強会で「現場100回」という言葉を耳にしました。
現場に行って、見て、触れて、話を聞かないとわからないことってたくさんありますね。
現場に行くことは、本当に勉強になります。
もっと、あちこち行きたいな・・・怒られそうだけど(笑)