1本で200個くらい実がなるらしく、それじゃとっても食べきれないというので総勢10人、2台のクルマに分乗しての出陣です。
場所は、群馬県の沼田というところ。
うちの地元からなら関越道を使って順調なら2時間かからずに着いてしまうところです。
友達の1人が沼田の先の玉原高原というところで植林のボランティアをやっていて、玉原の湿原やブナ林を案内してくれるというので、どうせ沼田まで行くのならりんご狩りだけではなくて、少し早めに行って森林散策もしよう!ということになり、朝7時集合で眠い目をこすりこすり・・・の出発となりました。
玉原高原は沼田インターを降りて山を登ったところ、玉原スキー場のあたり一帯です。スキー場のすぐ下には玉原湖という人造湖があり、その奥が湿原とブナ林になります。
インターを降りた辺りから山の麓くらいまでは、今がちょうど紅葉の見頃で里山もきれいに色づいているかな・・・というところだったのが、山を登ってスキー場に近づくにつれてどんどん「冬枯れ」の寂しい景色に。
あれ?紅葉を見に来たつもりなんだけどな~?
どうも、山に住んでいる人間のくせに、「山」を甘くみていたようです。
街歩きのような薄着で来てしまったので、車を降りたら結構寒い☆
まぁ、それでも例年よりもかなり暖かい日で、天気も良かったし歩き始めるとぽかぽかしてきたので助かりましたが。。。
歩き始めてすぐに、道の右手で石のカエルさんの像から水が出てるのに出会いました。
「ぶなのわき水」友達が言うには、玉原のブナ林から湧き出た、某大学の教授(誰だろう?)がお墨付きの日本でも有数の「美味しい水」なのだそうです。
ちょうど、地元の人がタンクをいくつかもって水を汲みに来ていました。
この水でコーヒーを入れると「絶品」なんだそうです。
このまま飲めるというので、飲んでみました。冷たくて癖がなくて微かに甘くて、確かに美味しい!
残念ながら水を入れられる容器を持っていなかったので、味わっただけで「わき水」を後にして、そのまま道を進んで玉原湿原へ。
湿原はすっかり冬景色でした。
この湿原は、規模はそれほど大きくありません。
というのも今から20~30年ほど前、湿原の真ん中を突っ切って作った木道が、湿原の水の流れを遮ってしまい、湿原の下流半分の水が枯れて乾いてしまって、「湿原」でなくなってしまったのだそうです。
で、木道を撤去してボランティアの人たちが復元に取り組んだのですが、一度壊れた自然って年月を掛けてもなかなか戻すのに時間がかかるようです。。。
湿原を抜けてブナ林へ。
友達がいきなり「これ何だと思う?」
私の目には、ただのブナの木肌の模様に見えるんだけど・・・?実は、熊の爪痕。ちょっと古くてわかりづらくなってるんだけど、よく見るとあちこちの木肌に、それも太い木だと結構上の方まで、爪でひっかいたような跡がついてます。
え、そんなにこの林には熊がいるの?
・・・いるんだそうです。というのも、このブナ林は熊にとって食料がとても豊富みたい。
特にこの手のひらに乗っているのは「ブナの実」なんですが、右側の殻の中に三角形のツブツブの実が入っていて、この実のさらに皮をむくとアーモンドみたいな果肉が出てきて、これが食べられるんです。
私も友達に剥いてもらって食べてみました。
食感も「小さなピーナッツかアーモンド」みたいな感じです。
こんなちっちゃいのに、カロリーは1粒で7Kcal、栄養素もたっぷり。しかも、今年の秋は例年になく豊作なんだそうです。
丸いのは・・・なんだったっけ?聞いたんだけど忘れちゃった(笑)
長細いのは朴の実です。大きな葉っぱを朴葉みそに使うあれです。中に赤い実が入ってます。
こんなのが、散策しているとごろごろ転がってたりして。
食べ物が豊富なことは、動物たちにとってはすてきな話です。このブナ林には熊のほかにも鹿やタヌキ、野ウサギや野ネズミといった小動物も多くて、多くの木の実を食料としているようですし。
確かに、そこかしこにいっぱい殻が落ちていました。
ついでに、食べられちゃったねずみさんの残骸まで・・・(^◇^;)
そして、ブナ林の中をどんどん歩いていくと、いつの間にか山道を登ってて・・・
登り切ったらそこが本日の到達最高地点、玉原高原三角点1,302mです。ばんざぁい!(笑)
歩いていると、ホントいろんな風景に巡り逢えます。
ブナの木が石を抱いてしっかり育ってしまったので、こんな形になっちゃった・・・とか。
このまま育っていったらどうなるのかな。完全に石を飲み込んでしまうんだろうか。
植物って、強いんだなぁ~!
ブナの木が石を抱いてしっかり育ってしまったので、こんな形になっちゃった・・・とか。
このまま育っていったらどうなるのかな。完全に石を飲み込んでしまうんだろうか。
植物って、強いんだなぁ~!
そして、もう1つの写真は「ブナ地蔵」です。
ブナの木の根っこが、どういう経緯でかわからないけど上の方に盛り上がって出てきて、お地蔵様が数体寄り添いあっているようにみえるので、「ブナ地蔵」とよばれてお賽銭なんかもあげられています。
偶然とはいえ、本当に苔の具合といい、かわいらしいお地蔵さんたちって感じですね。
ちょっと不思議な感じです。
で、午前中いっぱい散策してしっかりお腹を空かせたら、スキー場のすぐそばのペンションでランチ。
ここは、ボランティアをしている友達が常宿にしているペンション「つつみ・すくえあ」です。
宿泊しなくても、予約すれば休憩やランチにも対応してくれます。
そして、友達が事前からかなりオススメしてくれたとおり、お料理が絶品!
素材は厳選された有機野菜しか使われてないそうです。
そして、料理自体はすごく素朴で、この日のメニューは炊き込みご飯に粕汁、なすに薬味をいろいろのせて焼いたものや冷や奴だったんですが、薬味やスパイスの配合が絶妙ですごく美味しい!
それに、デザートは沼田特産のりんごを使った、つやっつやの焼きりんご!
普通、こんなにきれいに焼けないなぁ~と思いつつ口に運ぶと、りんごのもともとの甘みを活かした味で、ほんのりシナモンとレーズンの味が絶妙のバランス☆
美味しいお料理に、窓の外には高原の景色・・・窓からの陽射しを浴びながらお腹いっぱいになって、もう満足!
今日は楽しかったなぁ・・・って、何か忘れてない?
そうそう、りんご狩り。あまりに充実しすぎてメインの目的をすっかり忘れてました!
この後、帰りがけに(ほとんど気分はそんな感じ)沼田まで降りてきて、友達の所有している木から200個くらいりんごを収穫し、みんなで山分けした後、温泉に入って帰ってきました。
家では、うちのばあちゃんが待ち構えていて、今頃生姜入りのジャムに化けてます(笑)
できあがりが楽しみです☆
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