2013年9月29日

いよいよ木曽御嶽山登山! ~西・山の会2013秋の例会 2日目~

さて、いよいよ西・山の会2013秋の例会も2日目、木曽御嶽山に登ります!
    → 1日目「奈良井宿&清滝・新滝」の様子はこちら!

夜明け前には宿を出発、バスで木曽御嶽山の王滝口の田ノ原駐車場へ。




標高2180mの田ノ原から、朝日に照らされた御嶽山が眩い☆
ここからは4~5人ずつの班に分かれて、それぞれのペースで登り始めます。




登山口の大鳥居をくぐって山へむかって・・・空は雲一つない晴天!
この標高では、木々はもう赤く色づき始めてます。

大鳥居をくぐると、しばらくは平坦な砂利道と緩やかな上り坂。
1kmほど進んだ場所にある大江大権現さまに登山の無事をお祈りして木の鳥居をくぐると、ここからは本格的な登り道になります。

高い木々と熊笹の間に続く、木段と石段の急な登山道を延々と登っていくと・・・




木々の間から視界が開けて、朝日に輝く雲海が見える~!




これで元気百倍。せっせせっせと登っていくとやがて高い木々が徐々になくなって、視界がかなり開けてきます♪

やがて頭上に八合目の金剛童子が見えてくるあたりになると、周りは低いハイマツばかりになって、空が青い~!!




やがて、上の方に御岳頂上山荘が見えてくるなど、前後左右の眺望が開けてきて、気持ちいい☆

振り返ると、バスを降りた田ノ原駐車場が背後の三笠山とともに見えて・・・おー!あそこから歩いてきたんだね~!!




眺望がきくので「頂上はすぐそこ!」とつい思っちゃうんですが、ここで9合目の岩室。

そして、頂上までの最期のひと踏ん張りを登ったところで・・・
突如現れたマチュピチュのような風景。なんじゃ、こりゃあ~!!!




標高2936mの王滝頂上です!
このがっちりした石垣の中に、御嶽神社頂上奥社があるんです☆




木曽御嶽神社は御嶽大神と呼ばれる国常立尊、大己貴命、少彦名命を祭神としています。

この山全体が「木曽御嶽神社」でもあるので、王滝口に里宮、黒沢口に里宮と若宮があり、それぞれ鳥居をくぐった先の登山道=参道 というわけで、王滝口の奥社(頂上奥社)はこの王滝頂上、黒沢口の奥社(頂上奥社本宮)はこの先の山頂・剣が峰にあります。




3000m級の山の上に、こんな立派なお社があるなんて、びっくりです!
しかも、こんながっちりした石垣で風雨から守られているとは・・・




お社の周囲は、すでに森林限界を超えて荒涼たる石原。
遠く遥かに雲海と下界が見渡せて、古の人々が「神のおわす地」と考えたのが、なんとなくわかる気もします。

活火山なのか、ところどころに噴煙も。




頂上奥社のお社の向こうには、奥社本宮のある剣が峰が見えます。

その間に横たわるのは、「八丁ダルミ」と呼ばれる広大な岩原。途中にまごごろの塔という、よくわからないモニュメントがありますが、この場所ではなんとなく神々しく見える(笑)




まごころの塔のあたりで振り返ると、岩原の向こうに王滝頂上の奥宮が見えます。
思ったよりも案外上り坂です☆




最後の登りはかなり急になって、人の背丈よりも大きな岩がころんごろんしている間をよじ登っていきます。

遠くからも見えていた建物は御嶽頂上山荘と御嶽剣が峰山荘の2つの山荘で、どちらも100人近く泊まれるようです。

山荘の奥にはこれまた、なんでこんな高い山の上にあるの?!というような立派な石垣と石段!!




御嶽山頂上奥社本宮の石段です。
急な石段からは、すぐ傍らの山荘の屋根が風に飛ばされないように?上に石がたくさん乗せてあるのが見えます。

それにしても、3000m級の高山の上で、どうやって石を切り出し、運び上げて、こんなに壮大な建築物をつくったんだろう?

先ほどの王滝頂上奥社といい、本当に信仰の力って偉大だと思います・・・




石段の途中にある狛犬が立派なのが、ある意味なんか周りの風景とミスマッチ(笑)

というわけで、石段を登りきると、標高3097m木曽御嶽山剣が峰の頂上です!




奥社本宮は御嶽山の「お鉢」外輪山の上にあって、遠くに火口湖である二の池が見えます。
エメラルドグリーンの綺麗な池です。一の池は枯れてしまっているそうです☆




眼下には王滝頂上奥社、その向こうの三笠山と田ノ原駐車場そして薄雲がたなびく山々・・・
いつまで見ていても飽きない「神々の景色」です♪




本宮にお参りを済ませたら、思い思いの岩の上に陣取って景色を堪能しながらお弁当。
そして、後ろ髪をひかれながら「下界」に降りて行ったのでした。。。




田ノ原駐車場まで下りてきて改めて御嶽山をみて、「あそこまで行ったんだよね~!」としみじみと達成感。

ただ、西・山の会のみんなと一緒だから行けたけど、自分ではもう行けないかもね・・・と思いながら山を後にしたのでした(^^)/


※この記事の翌年の2014年9月27日に噴火し、登山者ら58名が死亡する惨事となりました。
現在「火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)」が気象庁から発表されており、この記事で紹介している田ノ原からの登山ルートは、9合目避難小屋から先は入山規制(立ち入り禁止)区域となっています。 (2016年9月24日現在)

犠牲者の皆さまのご冥福をお祈りいたします。


奈良井宿&清滝・新滝ふたたび ~西・山の会2013秋の例会 1日目~

さて、8月に下見旅行した、うちの地元の小さな山歩きの会「西・山の会」の秋の山登り例会。
ついに当日がやってきちゃいました!

    ☆下見旅行のときの様子は次の記事をクリックしてご覧ください☆
        「やってきました奈良井宿 ~西・山の会 下見行1~」 
        「スピリチュアルな山、木曽御嶽山 ~西・山の会 下見行2~」 

日頃の行いがいいのか、とってもいい天気!総勢40人を大型バスに詰め込んで~☆
午前5時に地元埼玉県西部を出発し、途中「恋人の聖地」???諏訪湖SAで休憩をとりながら中央道をひた走り・・・




まずは無事に、下見でもやってきた奈良井宿に到着~!

お昼ご飯はお店を予約してあるので、集合時間と場所を参加者に伝えて、それまで自由にぶらぶら奈良井宿散策♪




・・・なんだか、下見のときよりものんびり散策できるなぁ(^0^)
秋の観光シーズンだからなのか、甘栗の露店なんかも出ています。

木曽漆器のお店も除いてみたりして・・・




奈良井宿の街道の山側には、所々に山からの沢水を引いている「水場」があって、それぞれ水神様が祭られているとともに、現在でも飲料や洗濯などに使われているようです。

水の恵みが豊かな土地柄なんですね。




重要伝統的建造物群保存地区だけあって、町並みがレトロ♪
しかも、ちゃんと営業してたり人が住んでたりしてるんだから、びっくりですよね・・・
新聞受けもしゃれてる!




障子に「御櫛所 中村屋利兵衛」と書いてあるこの家は、天保8年の奈良井宿の大火の直後に建てられて現在まで残っている櫛問屋だった建物で、市の有形文化財に指定されて、現在は資料館として一般公開されています。




こんな「お休み処」もありました♪
店先でお団子を焼いて売っています。お茶はセルフサービス☆

縁台に腰掛けて、お茶とお団子でひと息つきながら街道を眺めるのも、また良き哉(^o^)




いちばん北側(江戸寄り)の下町から宿の中を歩いていくと、中町から上町に入るところが「鍵の手」になっています。

城郭における枡形などと同様に、軍勢などが宿の中に一気に入り込んだり通り抜けたりできないように防御的な機能を持たせているのかもしれないですね。


さて、宿場のいちばん南端(名古屋寄り)にある鎮神社の前には、高札場があります。
江戸時代に幕府や藩などが決めた法度や掟書などを木の板札に書いて掲げておく場所のことで、明治の初め頃まで使われていたそうです。




そして、奈良井宿鎮守の鎮神社。
はじめは鳥居峠に建立されたのですが、天正10年(1582年)に戦火で焼失し、この奈良井あたりを納めていた在地豪族の奈良井義高によって、現在地に移されたとされています。

中山道の難所である鳥居峠は、天正10年の織田信長の甲州征伐の際に織田方木曽義昌と武田軍とが激突した「鳥居峠の戦い」があった場所なので、そのときに焼失したということなのでしょうか。

そして、元和4年(1618年)には奈良井宿に疫病がはやり、これを鎮めるために下総国(千葉県)香取神宮から経津主命(ふつぬしのみこと)を勧請し、「鎮神社」と改称したとのことです。




下見の記事(→ こちら!)でも書きましたが、このあたりの狛犬は親子連れが基本?
鎮神社の狛犬もおこちゃま連れでした☆

そして、奈良井宿内を抜ける街道は、鳥居峠に向って緩やかに登っているので、いちばん鳥居峠側にあたる鎮神社は宿でもいちばん高い場所にあたります。

だから、上町くらいは優に見渡せちゃう!




鎮神社の脇は、もうこの先は鳥居峠という奈良井宿南側(名古屋寄り)の出入り口ですが、そこに唐突にL字形の石塁?があります。

これは宿の出入口を防御するための枡形の跡です。
方形状の土塁、石積みで囲み二重の木戸を設けて防御する仕組みになっていたようです。

ちなみに、下見に来たときには気がつかなかったんですが、宿のいちばん北側(江戸寄り)の下町から旧中山道杉並木に入る手前にある専念寺の参道口にも、枡形の石塁遺構が残っているようです。シマッター!☆

在地豪族の奈良井氏が、木曽氏と武田氏の境界にあって何度も戦乱に巻き込まれていうこともあって、特に宿の防御が厳重になっているのかもしれません。

ちなみに、奈良井宿を見下ろす高台に奈良井城(奈良井氏の居館)跡と奈良井義高の墓地が残っています。


さてさて・・・幹事のくせにの~んびり奈良井宿を楽しんだ後は、今宵の宿に向う途中にある清滝&新滝へ。

清滝と新滝も下見の時にきました(→ その時の記事はこちら!)が、古くから精進潔斎のための滝行が行われることで知られている滝です。




ちょっと日が傾いて翳っちゃいましたが・・・(^o^;)




近づくと、高さ30mから豊富な水量が落ちてきて、結構な迫力☆
さすがに滝行をしている方はいませんでしたが、滝のそばの岩壁からお不動様が見守っています。。。




滝そばのお堂では、ご祈祷を受けている方々。
初めて生で見ました・・・!

ひとつ尾根を越えて新滝へ。




こちらも清滝と同じく、30mの高さから水が落ちてきて、壮観!
滝のそばにはお堂があって、中に入ることができます。




中から外を見るとこんな感じ。洞窟がそのままお堂になってるんですね~!




この新滝は、滝の裏側に回ることもできます!なので、別名「裏見滝」とも呼ばれています。
裏側から見ると、また違った滝の顔を見ることが出来ます♪




陽の差し込み具合によっては虹も見えたりして。
すぐそばに落ちる滝のミストシャワーを浴びて、心身ともに洗われる感じです。。。




そして、滝を見終わったら草々に、次の日の登山口近くのお宿へ。
次の日は朝早くから御嶽山に登るので、登山に備えて早めにお休みなさい~!

  ※2日目の木曽御嶽山登山の様子は、こちらをクリック!