2017年の我が家は、地元・能仁寺での除夜の鐘とあさひ山展望公園からの初日の出で幕を開けました。
飯能の古刹・能仁寺は、武蔵七党の丹党加治氏一族で北条氏照の家臣である中山勘解由左衛門家範が、天正元年(1573年)に亡父家勝を弔うために小庵から本格的な寺としたものです。
中山家範は天正18年(1590年)の豊臣秀吉による小田原攻めの折に八王子城で討死、子の照守が徳川氏に仕えて旗本となり、その曾孫の直邦が黒田氏の名跡を継いで譜代大名となっている(常陸下館藩→上野沼田藩→上総久留里藩)ことから、能仁寺も中山氏およびその子孫の久留里藩黒田氏の菩提寺となっています。
また、能仁寺は武蔵国高麗郡加治の豪族・中山氏およびその子孫の久留里藩黒田氏の菩提寺で、幕末の戊辰戦争では彰義隊から分派した振武軍と官軍との戦い(飯能戦争)の舞台にもなっています。
除夜の鐘の後、家に戻ってちょっと仮眠してから初日の出を拝みに向かった「あさひ山展望公園」は、平成23年4月に開園した割と新しめの公園。
車3台くらいの小さな駐車場から、144段の階段を上って標高200mの展望広場に上がると、270度にわたる景色を楽しめます♪
東側メインに開けているので、簡単に行ける割には初日の出はバッチリ!
なので、普段はネットに「雰囲気がよく、夜景がきれいでデートに最適」と書かれる閑静な公園なのですが、元旦ばかりは付近の道路にまで車があふれて、公園も芋洗い状態(^^;)
初日の出から左側に目を移すと、朝焼けの中に微かに浮かぶスカイツリー!
さらに左側に見える山は筑波山です。直線距離100kmくらいかな。
関東平野って、ひたすら平らなんですね(笑)
今度は朝日に背を向けて公園の西側を眺めると・・・
朝日に照らされる富士山~!!
「一富士二鷹三茄子」じゃないけど、なんか今年もいいことありそうな♪(^^)♪
●大國魂神社
お正月2日目、これも毎年恒例なのですが、母方の親戚に新年のご挨拶がてら大國魂神社に初詣に参りました。大國魂神社は、東京都府中市にある武蔵国の「総社」。
大化元年(645年)の大化の改新時、武蔵の国府がこの社有地内に置かれて社を国衙の斎場としたことから、国内の祭務を総括する社になったのだということです。
また、武蔵国の一之宮から六之宮までが合わせて祀られていることから、「六所宮」とも呼ばれています。
六所宮(大國魂神社)の二の鳥居、現在の大鳥居の外側に約600mにわたって伸びている神社参道の「馬場大門のケヤキ並木」は、源頼義・義家父子が前九年の役の凱旋時に、六所宮の加護に対する礼として苗木1000本を寄進したものとの伝承もあります。
武蔵国の国府祭を起源とする由緒正しき例大祭「くらやみ祭」の競馬式(駒くらべ)では、夜の並木道を6頭の馬が疾走します。すごい迫力です!
ケヤキ並木の一角には、万葉歌碑が立っていて、「武蔵野の 草は諸向(もろむ)き かもかくも 君がまにまに 吾(あ)は寄りにしを」(訳:武蔵野の草があちこちにたなびきます。とにかくも、私はあなたの沖に召すようにひたすら心を寄せていたのに。)という歌が刻まれています。
説明版によると、万葉集巻十四東歌の武蔵国の一首だそうです。
近年、大國魂神社の東側で武蔵国府の中心であった国衙の跡が発掘され、大型建物の跡部分が整備・展示されているそうです。
防人として招集を受けると、まず国府に集まってからまとまって大宰府に向かったということなので、この東歌も大國魂神社あたりで詠まれたのかもしれませんね♪
大國魂神社のある武蔵府中は、鎌倉~室町期に数々の合戦の舞台にもなり軍勢の通り道にもなった鎌倉街道上道の一地点。
たびたび各所の武士が武蔵府中を参集・解散場所とし、鎌倉公方も鎌倉を発した後、武蔵府中で初めて甲冑をつける儀式を行っていたなど、武蔵府中は鎌倉公方の軍事拠点ともなっていたようです。
そんな、歴史好きにはたまらない大國魂神社で引いたおみくじによる「今年の運勢」は、中吉!
待ち人は来ないし、旅行は十分注意するようだし、求人も思うようにはいかないようですが、願い事は無理に事を行わずに時を待てば叶う・・・ようですので、学問を怠らずにぼちぼち行くのがよさそうです☆
・・・というわけで、しっかり今年一年の幸をお祈りして、ご朱印もいただきました♪
●不動ヶ岡不動尊
お正月三が日の最後は、埼玉の親戚へのお年始挨拶をすませた後、埼玉県加須市にある「不動ヶ岡不動尊 總願寺」に初詣♪不動ヶ岡不動尊總願寺は、「仁和2年(866年)に光孝天皇の勅言により智証大師が彫った」と伝わる不動明王を祀ったのがはじまりとされる古刹。
千葉県成田市の成田山新勝寺、東京都日野市の高幡不動金剛寺とともに、関東三大不動のひとつに数えられることもある、関東三十六不動尊霊場の一つ(第30番)です。
実は、この總願寺の境内には「のぼうの城」で有名になった行田市の忍城の「北谷門」が移築されて、「黒門」として現存しています(加須市指定文化財)。
どこにでもありそうな小さな門で、知らないとうっかり見過ごしてしまいそうです・・・が、忍城の現存建築物はこの黒門と、忍城下に残っている高麗門形式の城門の2つのみなのだそうです。
このお寺のおみくじは、常に身につけておくと幸せをもたらしてくれるという、小さな縁起物も一緒についてきます。
今年ワタシがひいたのは、かえるちゃんでした。お財布に入れておくといいかな♪
そして、肝心の今年の運勢は・・・大吉だ~!都合のいい方を信じることにしよ(笑)
そして、おみくじにはさらに次の言葉。
「わが道を愚直に進め。不可能に見えることも情熱をもって学び続けなさい。他人の決めた常識にとらわれることなく、自分で決断せよ。予測できる未来などない。自分で創るものだ。」
今年も愚直にがんばります!いい一年になりますように♪
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